多国籍企業研究第17号
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30.0030.0270.84220.0510.4730.16330.2060.3630.3940.2260.636−0.05220.2130.5060.6280.3630.4620.4542=.385(中国ブランド)、Rた。探索的因子分析により、ブランドの「グローバル性」という因子が抽出された。この因子と購中国沿岸部市場における原産国プライドとグローバル・ブランド消費 李   玲関係数の平方を示した。因子1.原産国プライド2.グローバル性3.購買意欲注:対角線には各因子のAVE、対角線から左下半分には相関係数、対角線から右上半分には相仮説を検証するため、原産国プライドとブランドのグローバル性を独立変数、購買意欲を従属変数とした回帰モデルを構築し、SPSS社のAmos29を用いて分析した。また、中国ブランドと米国ブランド間のパラメータの差を確認するため、多母集団分析に基づく差の検定を同時に実施した。モデルの適合度は、χ²/df=3.051、GFI=.951、AGFI=.926、CFI=.939、RMSEA=.045であった。仮説1および仮説2は、グローバル・ブランド価値と購買意欲との関係を検証するものであっ買意欲との関係について、中国ブランドの標準化推定値は.553(p<.001)であり、米国ブランドは.180(p<.010)であった。パラメータ間の差に対する検定統計量は−.938であり、有意差は認められなかった。一方、探索的因子分析の段階において、先行研究でよく議論されるハイエンド、品質信頼性、プレステージ、ステータスといったブランド価値は因子負荷量が低かったため除外した。仮説1と仮説2は、これらのブランド価値を含めて構築されていたため、部分的に支持されたと判断した。仮説3および仮説4では、原産国プライドと購買意欲との関係を検証した。中国ブランドの標準化推定値は.281(p<.001)であり、米国ブランドは−.080(n.s.)であった。これにより、仮説3と仮説4は支持された。また、パラメータ間の差に対する検定統計量は−3.839であり、有意差が認められた。仮説検証の結果は図表5に示す。国別中国ブランド米国ブランド中国ブランド米国ブランド注:R図表4 因子相関の二乗とAVEの比較中国ブランドパラメータ購買意欲←グローバル性購買意欲←原産国プライド図表5 仮説検証の結果標準化推定値0.5530.1800.281−0.0802=.039(米国ブランド)10米国ブランド11検定標準統計量誤差8.4280.0683.2270.1330.0705.1510.128−1.558確率0.001.119差の検定統計量***−.938(n.s.)***−3.839(***)

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