多国籍企業研究第16号
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・対応期間:2005−2014年・テーマ: 情報開示、雇用及び 労使関係、一般方針・ホスト国:日本・提起者:労働組合・業種:製造業・対応期間:2004−2014年・テーマ:雇用及び労使関係・ホスト国:インドネシア・提起者:労働組合・業種:製造業・対応期間:2004−2019年・テーマ: 雇用及び労使関係、・ホスト国:フィリピン・提起者:労働組合、NGO・業種:製造業事例8.全国労働組合総連合、兵庫県労働組合総連合及びネッスル日本労働組合による、ネスレ日本に関する問題提起13事例9.ブリヂストンタイヤ・インドネシア社化学・エネルギー・採鉱労働組合の組合員4名による、ブリジストン・インドネシア社に関する問題提起14事例10.フィリピントヨタ自動車労働組合(TMPCWA)及びフィリピントヨタ労組を支援する会による、トヨタ自動車株式会社及びトヨタ・モーター・フィリピン社に関する問題提起1513 OECD多国籍企業行動指針に関するネスレ日本株式会社における個別事例に係る日本連絡窓口の最終声明(2023年3月31日最終アクセス、https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000194207.pdf)。14 OECD多国籍企業行動指針に関するブリヂストンタイヤ・インドネシア社の個別事例に係る日本連絡窓口の初期評価(2023年3月31日最終アクセス、https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000194209.pdf)。15 OECD多国籍企業行動指針に関するトヨタ自動車株式会社及びトヨタ・モーター・フィリピン社に対する問題提起に係る最終声明(2023年3月31日最終アクセス、https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000467761.pdf)。一般方針提起された問題の概要:「情報開示」、及び「雇用及び労使関係」に関する違反手続きと結論:日本NCPは初期評価を行った後、更なる検討に値すると判断し、関係者との対話の機会を提案し、当事者の協議が開始された。結果、2013年、兵庫県労働組合総連合及びネッスル日本労働組合とネスレ日本との間で確認書と合意書に署名が行われた。同確認書及び合意書において、団体交渉に関する確認を行い、組合員の労働契約上の地位や権利義務に関する従来の紛争、及び両当事者間の債権債務関係に関する従来の紛争を一切終結させることが合意された。日本NCPは、問題提起者から問題提起を取り下げる旨の報告を受け、対応を終了した。提起された問題の概要:1.組合員の最低賃金交渉で積極的役割を果たした4名の組合員を突然解雇した、2.団結権を侵害している、3.組合員の活動を妨げるとともに、労働組合代表の労働者の権利を尊重していない、4.解雇した4名の組合員を労働協約の作成に参加させなかった、5.従業員の代表を無視している、6.労働者の権利や福利厚生について協議や協力しようとする努力が見られない等の問題が提起された。 手続きと結論:日本NCPはインドネシア国内における司法手続の進捗状況を踏まえつつ、関係者との意見交換等を実施し、初期評価を行った。結果、被提起企業が日本NCPによる斡旋を必要としないとの立場を取り、また、インドネシア最高裁判決に従った問題解決を目指していることから、日本NCPは初期評価を持って手続きを終了した。提起された問題の概要:1.労働協約・団体交渉・労使協議の拒否、2.不当解雇、3.国際的義務・人権尊重の欠如、4.団結権の妨害、威嚇の違反があるとして問題を提起した。手続きと結論:日本NCPは初期評価を行った後、一部の内容を除き更なる検討に値すると判断し、関係者との対話の機会を提案した。被提起企業から、本問題提起の各論点については、フィリピン及び日本最高裁判所により既に判決が決定しており、日本NCPによる手続きに基づき対話を実施しても事態の進展は見込めないため、対話に参加することは不適切と考えるとの回答があった。そのため、日本NCPは、関係当事者の合意が得られなかったとして対応を終了した。があるとの問題提起がなされた(詳細については記載なし)。62

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