5 TV背面および側面から液晶を照明するもので、色再現域の広いRGB３色のLEDを光源として使用。6 １インチは2.54cmで計量法第２条第２項に定められ、液晶テレビ画面の対角線の長さを指す。（2）セットメーカーとのモジュール化液晶技術を用いた中間財企業の製品プラットフォームの構築プロセス 千島 智伸出所：著者が５社に対する聞き取りを行い作成表２ 液晶パネルの原価構成（ヒアリング内容集約）10SDCが開発した液晶パネルは、縦2,160mm×横2,460mmのガラス基板を使い、32インチ6型の液晶パネルだけを切り取ると15枚取れ、その大きさが42インチになると８枚取れる構造である。パネル製造で１枚の大きなガラス上に回路を形成し、それを何枚かに切り分け、異なる寸法の液晶パネルを同時に生産すると仮定した場合、１枚のガラス基板から、より多くのパネルを取り、しかも多様なサイズで製造できる方が１枚あたりの製造コストは下がる。この時、できる限りパネルの不良率を抑え正確に切断できる硬さと耐久性を持つガラスを使い、仕様（性能）や機能を早い段階で決める。32インチと40インチのガラス基板を同時に切り出す際、両インチのうち小さい32インチの枚数を最小に留め、40インチを優先させる。結果として、32インチ５枚・40インチが６枚取れる組み合わせ方式を採用する。このような方式で特殊性の高い設備を一度に数種類のパネルに切り出し、どの寸法も５枚＋６枚＝11枚を安定的に生産できるように対応している。液晶TVは製造原価の７割を部材費が占める（明石，2009）。その中で、LED光源5とガラス、液晶材料による構成部材が原価の３〜４割に達し、特に液晶TVの販売価格と製造原価のバランスは重要である。パネルの設計・開発ではガラス基板につく電子部品や材料メーカーと、パネルを使うセットメーカーとは液晶セルから完成品に仕上げるモジュール工程で協業する。SECインタビューによると、「液晶パネルはマザーボードに該当する部材をガラスが担いガラス上に、複数の部材を搭載する工程ではガラスに多くのパネルをとれることがコストに影響する」と指摘している。
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