13日本の大学で学ぶ外国人留学生の「就職問題」に関する研究 ― 大学のキャリアセンターへのアンケート調査に基づいて ― 古沢 昌之（表６）外国人留学生への「就職支援施策」（日本人・留学生の区別なく実施）項 目全体SD国公立私立t値①就職ガイダンス4.890.5534.914.880.418②業界研究セミナー4.720.9244.854.671.329③学内（合同）企業説明会4.651.0084.764.610.872④ オン･キャンパス･リクルーティング（企業を大学に招いての説明会と選考）3.571.7053.173.73－1.780⑤内定者による就職活動体験報告会4.311.2024.284.33－0.233⑥ OB･OG（社会人）による講演会（就職活動に関する助言や社会人としての心構えなど）4.021.3573.914.07－0.649⑦インターンシップの紹介やアレンジ4.720.8064.704.73－0.164⑧SPI対策講座4.501.0694.324.58－1.201⑨履歴書･エントリーシート対策講座4.820.6524.854.810.380⑩ 面接･グループディスカッション対策講座4.800.7224.914.761.421⑪ビジネスマナー講座（正規科目も含む）4.501.0754.534.490.217⑫ビジネス日本語講座（正規科目も含む）1.841.4411.631.92－1.138⑬ 日本企業の経営（日本的経営）の特徴（雇用慣行や企業文化）に関するレクチャー（正規科目も含む）2.571.7412.512.60－0.280⑭ 交通費など就職活動に要する費用の貸付制度や補助金制度1.691.3791.591.73－0.576⑮ 就職活動関連情報を提供するウェブサイトやメーリングリスト･SNSの開設3.981.6514.003.970.116⑯就職活動に関する個別相談会4.571.0414.704.520.992（注） ５点法による回答（５＝毎年実施、４＝殆ど毎年実施、３＝時々実施、２＝殆ど実施せず、１＝全く実施せず）の平均値。他方、上記とは対照的に、「留学生限定での実施」は非常に少ないようである。全体の平均値のトップは「就職ガイダンス」（3.22）であったが、平均値が3.00以上はこの１項目のみだった（表７）。また、２点台の項目はなく、「個別相談会」が第２位となったもののスコアは1.89に留まった。第３位は「インターンシップ」（1.88）で、以下「ビジネス日本語講座」（1.83）、「日本企業の経営に関するレクチャー」（1.80）となった。国公立と私立を比べると、「OB・OGによる講演会」を除く15項目で私立のスコアが相対的に高くなり、うち「インターンシップ」に0.1％水準、「オン・キャンパス・リクルーティング」「就職活動関連情報を提供するウェブサイト・メーリングリスト・SNS」「個別相談会」に１％水準、「SPI対策講座」に５％水準の有意差（t検定）が現れた。
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